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ライター:セッキ―

2025.11.18

「形だけの感謝状」から卒業。定年者の心に残るギフトを実現したトリーカの方法とは?

「毎年の定年退職の対応が、ただの“作業”になってしまっている」

総務や人事の方、そんなお悩みありませんか?コロナ禍を経て人とのつながりが変わってきた今、「形だけの感謝状」では気持ちは伝わらないのでは……と不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

長年会社を支えてくれた社員へ、心から喜んでもらえるものを渡したい。でも、どんなギフトが良いのかわからない。既存の選択肢にしっくりこない。

それならこちらはいかがでしょう?今回は、株式会社トリーカが実践しているユニークな手法を、ひとつの解決策としてご紹介します!

■世界でたった一つ、自分だけの記念品

上記の画像の通り、名前の頭文字を使って作った「名の詩」を華やかな友禅和紙とアクリルパネルで、写真立てのように飾れる仕様にしたもの。

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がお中心にいる頼もしい存在
かいと優しさをありがとう
れからも推し活を楽しみながら
夫婦仲良く元気でいてください・・・

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世界でたった一つのステキな記念品ですよね!私も作ってほしい!

株式会社トリーカは、大阪府茨木市に本社を置くインナーウェアメーカー。1961年に創業し、社員数は361名。長く勤める社員が多く、「人を大切にする文化」が根づいている企業です。そんな同社が定年退職者へのギフトとして2022年から始めたのが、この「名の詩(なのうた)」ギフトの取り組みなんです。



■なぜ始めた? 導入の背景と「気づき」

トリーカがこの取り組みを始めたのは、「本当に社員に喜ばれているのか?」という素朴な疑問が出発点でした。

これまで同社では、印刷済みの感謝状に名前と日付を毛筆で書いて依頼し、定年者へ渡す……という流れが“毎年の決まりごと”になっていました。形式は整っているものの、どこか心が動かされない。事務的になってしまう。総務人事の中でも、そんな気持ちが少しずつ芽生えていたといいます。

ちょうどその頃、コロナ禍が落ち着き、社員同士の距離がまだ戻りきっていないタイミングでもありました。「このままでいいのか?」「もっと気持ちが伝わる方法はないのか?」という問いが、社内で起こりました。

そこで同社は、すでに定年を迎えた社員と、これから対象となる社員へアンケートを実施。すると、定年者のリアルな声が見えてきました。

・感謝状は「証」として嬉しいが、飾りにくい
・筒に入れたまま保管するだけの人も多い
・サイズを小さくしてほしい
・感謝状以外のものでもいい


これらの声から、「証としては価値がある。でも心に届く形になっていない」ということに気づき、「その人を深く知り、思いを込めた“世界に一つの形”で贈ろう」という方向へ舵を切ったのです。



■名の詩ができるまで:言葉を集め、気持ちを形にするプロセス

「名の詩」づくりの中心にあるのは、“その人らしさ”をしっかりと掘り起こすことです。トリーカの総務・人事は、まず対象者と一緒に働いてきた同僚へヒアリングを行います。

「いつも笑顔で周りを明るくしてくれた」
「困ったときに一番に動いてくれた」
「職場の雰囲気を支える存在だった」

長年職場を支えてきた人だからこそ出てくる“宝物のような言葉”。日常ではなかなか口にできない数々のエピソードが、詩の素材として大きな価値を持っています。

集めた言葉をもとに、プロの名前詩作家が作品を制作。 しかし、プロに任せきりではなく、総務人事側も「本当に伝えたい気持ちが乗っているか」を細かく確認します。時には「違うな」と感じて作り直しを依頼することもあるそうです。

こうして完成した詩は、鮮やかな花柄の友禅和紙に印刷され、飾りやすい20cm×15cmのアクリルパネルに収められます。従来の「しまいこまれる感謝状」から、「毎日目に入る、心を励ます作品」へと姿を変えました。

■取り組みがもたらした効果

実際に導入してみると、職場にはさまざまな良い変化が生まれました。

まず、詩を受け取った社員からの反応が大きく変わりました。
「自分の順番が近づくと、どんな詩になるのか想像してワクワクした」
「自分のことをちゃんと見てくれていたんだ、と実感した」
「部屋に飾るのにちょうどよく、毎日眺めている」


という声が多く、単なるギフトを超えた“自分の人生を振り返るきっかけ”になっているようです。

また、贈呈の場にいる同僚や上司にとっても、詩の朗読は温かい時間になります。
「人を大切にする会社なのだ」という文化の共有にもつながり、チーム全体への良い影響が広がっています。

総務人事の担当者自身も、この取り組みを通して「社員一人ひとりの人生に目を向ける姿勢が強くなった」と語っています。定年という節目だけでなく、さまざまな場面で“感謝を形にする”ことへの意識が高まったそうです。

▼ありがとうの贈呈セレモニー「工場長朗読」のシーン

▼ありがとうの贈呈セレモニー「贈呈」のシーン

こちら、集合写真もいただきました!

大切なのは、高価なものを贈ることではなく、その人の歩みや人柄に光を当て、仲間からの感謝を“見える形”にすること――と教えられた気がします。

何よりこの施策が素晴らしいのは、もらって嬉しいギフトであることだけでなく、これを制作する過程だと思います。人生の大部分を占める職場で過ごしてきたそのいくつものエピソード、成功も失敗もひっくるめて、ほかの社員がそれをヒアリングする場を持てること。聞いてもらえること。これによって、人を大切にする同社のカルチャーがこれからももっともっと育っていくように感じました。

定年退職のギフトにお悩みの人事や総務のみなさん、今回ご紹介した事例が少しでも参考や気づきになれば嬉しく思います!

長年働いてきた社員を送り出すその日が、形式だけで終わらず、温かい時間になるように。ギフト選びに迷ったときの新しい視点として、ぜひお役立てください。

Information 株式会社トリーカ https://www.torica-inc.co.jp/

所在地:大阪府茨木市東太田3-2-10
事業内容:インナーウェア製品の受託製造・販売
セッキ―

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ライタープロフィール

2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。いつかはインタビューされる側になりたい!

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セッキ―

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2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。いつかはインタビューされる側になりたい!

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