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気になるワダイ!
最新サービスやワーキングスペースのこと、ときどきチェックしてね!

ライター:セッキ―

2024.08.22

オフィスの空気を動かし、知を深める“本の空間”―ほんのれん

今号では、本好きにはたまらないサービスをご紹介します!いや、本好きでなくても大丈夫。

その出会いは、先日記事を公開した、サンゲツさんの新オフィス「PARCs」の中で、でした。

それは、オフィス内の“交差点”に配置されていて、テーブルのようないで立ちでありながら天板の下にはぎっしりと本が詰まっている。並んでる、じゃない。詰まってる。 少し引いて見ると、お馬さんのようにちょこちょこと歩きだしそうな格好でもある。 「あ~あ、こんなことして~」とお母さんに言われそうな感じで、5冊ほどの書籍がぶら下げられていたりもする。

なんでしょうね、これ?
こんなテーブル…いや、本棚?見たことないです。

今まで筆者がおジャマしたオフィスでは、例えば巨大な本棚に社長さんの持ち物である本をありったけ持ってきて並べ、社員が自由に読んでいい、といった企業さんもあれば、毎月〇〇円まで本を購入できる自己啓発制度があって、皆さんが購入した書籍が並んだステキな本棚がある、とかそんな感じでした。

ま、普通は本棚って壁にくっつけて置かれているかもしくは、その棚自体が間仕切りの機能をするように置かれていたりとかですよね。サンゲツさんのオフィスで出会った「ほんのれん」は、堂々と通路の真ん中にどどーーん!
なんだこれは!

▼サンゲツのオフィス「PARCs」内のほんのれん

まさにサンゲツさんでは、オフィスがいくつか機能別にエリア分けされ、そのエリアとエリアの交差点になる場所で社員同士のコミュニケーションが生まれるように、と仕掛けを考えられていて、そのひとつが今回ご紹介する「ほんのれん」です。


ほんのれんってどんなサービス?

すごく簡単に言いますと、が提供されるのですが。

1)毎月届く、旬感本セット
★「今月の問い」と5冊の旬感本
★旬感ノート100部
★ほんのれんクロス

2) “百考本”といわれる100冊の定番書籍と、テーブル形状の本棚

筆者がサンゲツさんで見かけたときは「お金ってなんだ?」という問いでした。前の月は「こども力」だったようでクロスがそばに置いてありました。このように、毎月ちょっと気になる旬な問いが投げかけられ、厳選された書籍が届き、それによってコミュニケーションが生み出される仕掛けなのです。


ほんのれんの使い方

●ひとりでも、みんなでも

このテーブルの周りに、数人が集まってそのテーマについて雑談したり、感想を言い合ったり、1人でコーヒーを飲みながら読みふけってみたり(サンゲツさんではコーヒーマシンがそばにありました)、いろんなシーンがオフィスに生み出されそうですね。

●旬感ノートで「旬会」のすすめ
ぜひやってほしいのがその月の「問い」について思考する時間を持つ、「旬会」!毎月提供されるアイテムの旬感ノートは「問い」を深掘りして考えられるように作られたノートで、これには開発者さんのこだわりが詰まっていました。見開きで載っている6つの質問が特に秀逸です!

例えば、「スマホ中毒?」という問いには下記の様な質問が。
・スマホを捨てたい“と思う時はある?どんな時?
・スマホを20通りに言い換えてみよう


じっくり思考してみないと答えられないような深い質問です。
これらをぜひ「旬会」を開いてワイワイやってみることをオススメします!



ほんのれん 開発インタビュー


“本の可能性”を開くことに挑戦し続ける


では、どんな人たちが、どんな想いで作ったのか、お話を聞いてみましょう。
全国の教育・研究機関へ学術資料を提供し、150年以上にわたり知とまなびに寄り添ってきた丸善雄松堂株式会社とそのグループ企業である株式会社編集工学研究所の共同事業である「ほんのれん」。取材させていただいたのは、「ほんのれん」を開発した編集工学研究所の方々です。

――開発されたきっかけについて教えてください!

橋本英人さん 執行役員/主任研究員

「わたしたちは、一言でいえば“本棚空間”をプロデュースしているのですが、どんな本を置くか、人を惹きつけるようなサイン、デザインはどういったものか、といった棚の“構成”や”文脈”をつくり、人々の好奇心を刺激したり学びを深めたりする活動をしています。

さらには空間だけでなく、本を紹介し合うしかけや単なる評価ではなく読み手の評判を読み合えるしくみなど、本を媒体にしてあらゆるコミュニケーションを生み出すことに挑戦し続けています。コロナによってオフィスの在り方や働き方への根本的な問い直しが起こり、リアルオフィスにおいてどのように人が集いコミュニケーションし、新しい価値を生み出していくのか、ということが探求されている世の中の動きの中で、本を通じて何かしかけを作りたい、というのが背景でした。」

――本を置くだけではない、新しいサービスですね。

「はい、せっかくの本棚スペースが、ただ展示しているだけになってしまうのは残念です。ほんのれんでは書籍だけでなく、問いを投げかけることとそれによってコミュニケーションを深めるためのツールをセットにした“ソフトウェア”をお届けしている、というところが他にはなかなかないサービスだと思っています。

現在、大学や企業など10拠点ほど導入していただいており、中には部会が旬会になっている企業さんもあります。私たちが行ってワークショップを開催するというのも一つの方法ですが、組織内での自律的な活用を目指しています。」



心が開く、思考が深まる、毎月の“問い”

――こころをくすぐられる毎月の「問い」は、どのように決めているんでしょうか?

仁禮(にれ)洋子さん
チーフエディター/ほんのれん編集長

「普段から、ちょっと気になるけれど、深く考えたことがないようなテーマを選んでいます。皆さんが答えたくなるような問いを工夫して、季節や時代の潮流を意識して検討しています。

4月は新スタートの時期なので『働くってなんだ?』。8月は戦争を思い起こす季節ですが、『争いは、さけられない?』にして、身近にある小競り合いやライバルとの関係を含む、自分ごとの問いにしました。9月は芸術のイメージがありますが、最近流行っている“推し活”に発想を広げ、『なんで、好きなの?』にしました。これが大好評で、社員同士で推しを語り合って盛り上がるようです。」


――あくまでも「テーマ」じゃなくて「問い」なのだというのがすごく伝わってきます。「リスキリング」なんてのれんがかかっていてもあまり近寄りたくないと思ってしまいますが(笑)、それを、誰もが子供の頃に持ち合わせていたクリエイティビティにつなげて、「子ども力」とか「大人ってなんだ」という言葉に落とし込んでいるところが素晴らしいです!!

「ありがとうございます。苦労しているところなので純粋に嬉しいです♪ 5冊の旬感本については10分ほどざっと読んでいただき、旬感ノートのワークをやるだけで自然とお互いの価値観、見方がわかるような設計になっています。およそ40分程度で終わります。バックナンバーのご要望にもお応えできますし、ご希望があればナビゲーターを派遣しますので、深掘りしたい問いを選んで本格的にワークショップを開催するお手伝いもいたします!

棚は導入できないけどワークショップだけしたい、もしくは旬感本セットだけをお届けする、というライトプランも用意しているので、ニーズに合わせてご利用いただきたいです!」


▶ほんのれん資料請求は→こちら

近々、導入企業の担当者に集まっていただき、旬会を開催することが決定しているそうです!今後も、「越境」というコンセプトのもと、企業と大学生、企業と地域コミュニティなど、今までにないネットワークが誕生することを目標としながら挑戦を続けていく、と展望を語ってくださいました。

ありがとうございました!

Informationほんのれん https://honnoren.jp/

ビジネスインサイダー連載「旬感本考」 https://www.businessinsider.jp/series/hon-noren-shunkanbonkou/
ほんのれんラジオ https://honnoren.jp/

株式会社編集工学研究所 https://www.eel.co.jp/ 丸善雄松堂株式会社 https://yushodo.maruzen.co.jp/
セッキ―

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ライタープロフィール

整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。いつかはインタビューされる側になりたい!

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整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。いつかはインタビューされる側になりたい!

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