キーワードは「こころ・からだ・つながり」～渋谷ワーカーの“止まり木”となる新たなウェルビーイング拠点

最近、自分の心と向き合っていますか？
ゆっくり読書をする時間はありますか？
なにか新しいチャレンジをしていますか？

――――あなたは、健康ですか？

今号は、7月にOPENした新しい施設をご紹介します！
その名も「タワーのアワー」。

人は、心と体が健康であればウェルビーイングかというと、そんなことはありません。人間は社会的な生き物であり、人と人とのつながりがあってこそ満ち足りた生活を送ることができる――。
そんな想いから、【こころ】【からだ】【つながり】のキーワードで作られた新施設。

冒頭の問いかけに対し、すべてYES！と答えられる。
そんなサポートをしてくれそうな場所なんです。

まずはなりたちから。

渋谷の大規模再開発で登場した、Shibuya Sakura Stage（渋谷サクラステージ）。そのSHIBUYAタワー7階に国際医療施設SHIBUYAウェルセンターが作られました。今回取材させていただいた「タワーのアワー」は、その中の一部というわけ。

この7階は、起業支援施設と国際医療施設という2種類のフロアとなっていて、外国語での受診が可能なクリニックが開院されていたり、東大医科学研究所の教授による講義が毎月開講していたりするんですって。

さらに、起業支援施設として、東急不動産が展開する会員制シェアオフィス“ビジネスエアポート”が隣接。東京都心を中心に21店舗を構えています。

では早速行ってみましょう！
こちらが入口です。廊下の奥の方にあるのが、外国語での受診可能なクリニックとなっています！ 左の頭上に煌々と輝くbusiness airportのサイン！さらにその右にSHIBUYA　WELL　CENTERとあります。

ピンクベージュの優しい雰囲気だなあ…なんだか私の知ってるビジネスエアポートと違う。

筆者の写真では優しい雰囲気が伝わりにくいので・笑
ご提供された写真も交えてご紹介していきます！

3つのゾーニングに込められた想いとネーミングの背景

ピンクやベージュをベースに、ほどよくグリーンが配置されていて、柔らかく包み込むような優しい雰囲気の内装です。なんだかビジネス感が全くない。なぜってこれ実は、東急不動産の提案するGREEN WORK STYLE（グリーンワークスタイル）の考えが根底にあるからなんです。

オフィスと自宅の行き来だけでは心が休まらない渋谷ワーカー。緑の力で癒しをもたらし、ストレス軽減を促す、そんなウェルビーイングな“止まり木”のような場所を目指したフリーラウンジなのです。

ネーミングの背景もちょっと気になりました。

「タワー」は、この施設が入るSHIBUYA TOWERのこと。
そして「アワー」は、時間（HOUR）と私たち（OUR）のこと。

慌ただしい日常を送り、企業、組織、生産効率化の象徴のようなタワーにいながらにして、自分の心と体に向き合う時間、ひとりの人間として人とのつながりを感じられる場として存在したい。そのような想いがこめられています。

このサインもかわいいんですよね～
▼左から、【こころ】【からだ】【つながり】

【こころ】は奥の方に位置しています。
低めのチェアやソファに、アロマの香りで癒し効果抜群のゾーンです。窓を向いている一人用席もあって、読書やゆっくり自分に向き合う時間を作れそうです。

この日もクリニックの院長さんと数名が何やら雑談していました。

【からだ】には、協賛企業が提供する最新のマシンたちが細かく仕切られ設置されています。ここへ来ればいつでも最先端の健康に関する機材を試すことができます！（要メンバー登録）

【つながり】はワークにも適したゾーン。ホワイトボードも形状が丸っこくてかわいいし、米俵みたいなゴロンとしたスツールもすべてが優しい感じです♪

実際に取材した日はたくさんの利用者がいました。
【つながり】エリアは、ビジネスエアポートの会員の方も利用可能なので、いろんな交流が生まれそうです♪ ちなみに18時以降は、イベント開催のスペースとしても利用が可能で、様々なイベントやワークショップなどが展開されています。

▼公式インスタグラムより

7月のオープニングパーティでは、同じ企業の人は同じテーブルに座らない、名刺交換禁止などのルールを設け、あくまで一個人として皆さん参加されたそう。ぐっと距離が縮まりそうで、素晴らしい工夫♪

そこで発表し合った「みんなのリフレッシュ方法」がいまだに掲示されているなんて、運営側の温かさが伝わりますね。

施設の利用方法
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●平日10～20時はフリーラウンジとして、誰でも無料で利用可能。
●18時以降、イベントスペースとして利用可能（無料メンバー登録必須）。

メンバー登録をすると⇒wifi利用、最先端の健康に関する機材を試せるほか、18時以降はコミュニケーターが常駐、スペースの説明や企画の相談にも乗ってくれます。イベント開催に興味のある方は直接相談してみましょう！

ただし、あくまでここはウェルビーイングがコンセプトの施設。大きな声で騒いだり、動画撮影をするような場所ではありませんので、注意しましょう♪
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チャレンジする気持ちに寄り添う

運営を託されている株式会社STORY&Co.さんにお話を伺います。

今村 真帆さん　場のデザイナー
竹内　遥菜さん　営業企画部/営業企画
（※お役職等は取材当時のものです）

――イベント時のスペース利用が無料とは、思い切ったサービスですね！

今村さん：個人があらゆるチャレンジをしようとしたときに、場所代や集客などあきらめる要因はたくさんあります。私たちはそのせっかくのチャレンジに、枷（かせ）となるものをなくしてあげたい、と考えています。せめて場所だけでも料金を気にしなくてよくなれば、貴重な一歩を踏み出せると思うんです。企画のご相談にも乗りますので、心の中でとどめていることがあったらぜひ気軽にお声がけしていただきたいです。

――それは優しいお考えだ…でもやっぱりイベント開催となると、20～30人くらい集めないと形にならないですよね？

竹内さん：いえいえ、つい先日のイベントは5人でやりましたよ。

――え！規模を気にせずできるのですね。私やりたいこといろいろあるんですけど、いきなり大きなイベントとなると緊張してしまうので、少人数でもできるのはハードル下がりますね。

今村さん：はい！おしゃべりするような感覚でやっていただけたらと思います。

自己実現はウェルビーイングにおいてすごく重要なのですが、日々慌ただしく働いていると「実現したい自己」がそもそも見つからない、何をしたいかわからない、という方がいま多いそうです。でもみなさん必ずなにか熱を込めて話せるような“好きなこと”や“こだわり”、“偏愛”みたいなものがあるはずで、それを語る、アウトプットすることで自己実現につながるんですよね。ここに置いてある本も偏愛的なものばかりです・笑

竹内さん：先日の「哲学対話のイベント」では、参加者は仮名を使うことで、普段の自分の“殻”を外して巣の自分で取り組みます。日常のモヤモヤや悩みなどを一人ずつ回答してその中からひとつを選んでみんなで追求していくイベントです。私は、その時知り合った方と新たなつながりができました。

また「こころを整えるノートの時間」講座では、感想を発表するときに涙を流した方がいました。自分のことをネガティブに捉えすぎて、心ががんじがらめになって、その発散方法がわからなかった、という方で。その講座によって、心が晴れたのはもちろん、いつも働くために来ている渋谷の街がこんなに居心地の良い時間に変わったんだ、ということにすごく驚いて喜んでくださいました。

今村さん：今はオープン間もない時期なので、ウェルビーイング云々というよりまずは自分をいたわることから始めましょう、という想いで企画を組んでいます。情報に惑わされない、自分なりの価値を見つけて、自分で幸せを取りに行ける人がここの企画を通して増えていくことが私たちの目標ですね。

◆編集後記◆
お二人が何もかも受け入れてくれるような優しい口調で包み込んでくださり、これが「タワーのアワー」のウェルネスか、と早速体感させてもらったような感じでした。セッキーも偏愛全開で行きたいと思います！笑

「体験をデザインすることで人生に出会いと変化をもたらし、新しい物語を生み出す企業です。」（STORY＆Co.ホームページより）

訪れるたびに景色が変わる渋谷のタワーの中で、会社や組織の自分ではなく、いち個人としての自分に向き合うゆったりした時間を持つ場所。いち個人としてほかの個人とつながる場所。思っている以上に貴重な場所になっていきそうな予感がしています。

仕事と自宅以外のところにときどき自分を置いてみる、そんな時間緒過ごし方をぜひ体感してほしいです。