ライター:セッキ―
2026.08.30
「大阪焼肉・ホルモン ふたご」。焼肉好きなら、一度はその名を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
運営会社の株式会社FTG Companyは、「ふたご」をはじめとする飲食事業を展開。店舗数は国内外で約130(ニューヨーク、香港、ジャカルタ等)を数えるほか、美容、エネルギー、人材ビジネスなど多角的な事業を手がけています。2010年の創業から今や従業員数は約1,500名(アルバイト含む)を擁し、15年連続で増収増益という着実な成長を続けています。さらに「働きがいのある企業」ランキングでは2026年までで6年連続の認定!
そんな同社の創業者は、4人きょうだいの末っ子として生まれた双子。凄腕の経営者なのでしょうか?有名大学院のMBA保持者?それとも時代のニーズを完璧に読み解くマーケッター?――答えはすべて「NO」でした。
とにかく人を大切にする。そのシンプルで強烈な理念は、どのように会社全体へ浸透しているのでしょうか。同社ならではのユニークな制度とあわせて取材しました。

ワクワクを促す!FTG Company独自の3つの制度
CHRO執行役員の山領(やまりょう)さんは、「成長の最大要因は『人』」と言い切ります。「人をいかに大切に考えているか」がダイレクトに伝わってくる同社の制度、キーワードは「ワクワク」です。早速その一部を紹介していきますね。
【1】配属先ドラフト大会
2020年頃から始まった本制度は、同社が実践する「ティール組織(※上司が命令を下すトップダウンではなく、メンバー全員が信頼に基づいて主体的に動く組織)」の考え方に基づいています。
「人がワクワクできない一番の原因は人間関係だと考えています。一般的に、新卒入社では部署も上司も選べません。ですが当社では、1ヶ月の本社研修後、新卒社員自身が覚悟を持って自分の配属先を選ぶ仕組みを導入しています。プロ野球のドラフト会議のようなイメージですね」
(CHRO執行役員・山領さん)

新卒を受け入れたい部署は自組織の魅力を熱弁し、新卒社員は自己PRをする。「うちに来た新卒は全員店長になっている」とアピールする部署もあれば、都心から離れた店舗は手厚いサポート体制を魅力として提示します。

既存社員は「選ばれる組織」になるよう自然と努力し、新卒社員は自分が活躍する姿を描きながら覚悟を持って選ぶ。「自分で決めた道だから」という強い主体性が生まれ、困難を乗り越える糧になっています。まさに同社に根差す「自学自走」を体現した制度です。

【2】出戻り歓迎制度
一度やめた会社に復帰するのって、ちょっと気まずいイメージがありますよね。
FTGさんの「懐の深さ」が爆発しているのが、この制度!
なんと「2年以内の出戻りなら元のポジションで戻れるパスポート」を発行しているんです。一度外に出て色んな経験を積んできてくれるなんて、むしろ会社にとってもウェルカム!というスタンス。実際、制度スタートから6年ほどで約30人もの「ただいま!」組がいるそうです。
学生時代にバイトをしていて他社に就職した人が、「やっぱりFTGがいい!」と帰ってくることも多いのだとか。「隣の芝生は青くなかった(笑)」と素直に言えて、それを「おかえり!」と温かく迎えてくれる空気感が最高ですよね。
【3】強制親孝行制度(社員限定)
「親孝行」を世の中に広めよう!という気概にあふれる、FTGさんならではの制度です。
自分が生まれた日(=おかんが頑張った日!)に両親へ感謝を伝えるため、会社が上限1万円の費用を支給してくれます。
すごく素敵でシンプルですが、ジワジワくるのがこの“強制”感! 必ず会社で用意されたフォーマットの手紙を添えて、本社から発送手続きをするのがルールなんです。感謝を伝える仕組み自体は珍しくなくなってきましたが、FTGさんがやると……なんだか面白く見えてくるから不思議ですよね。
▼会社指定フォーマットのお手紙

プレゼントの事例としては、家電や化粧品、旅行券など。毎年うなぎを贈る人もいれば、親と10年も音信不通だった社員がこれをきっかけに関係を取り戻したなんて胸熱なエピソードも。 さらに施設で育った社員が「お世話になった先生方に働く姿を見せたい」と会社にご招待した例もあるそうで、臨機応変な対応も含めて本当に素晴らしいなと思いました。
「おかんにラクさせたかった」――すべての原点にある強い想い
双子の創業者がただただ人の縁を大切にして育んできたFTG Company。その母親は実は苦労人で、子どもたちが起きる前から働き、自分は十分な食事も摂らずに子どもたちを全力で育て上げたそうです。
やがて大人になり、母の苦労を知った双子は「今度は自分たちが母を楽にさせてあげたい」と一念発起し、焼肉店を開業しました。前述の親孝行制度の原点はここにあります。
「焼肉屋」から「外食事業者」、そして「人を主役にする企業」へと事業を広げていく中、
「親孝行の文化を世に広めたいという想いから生まれたのが、創業者の母の名を冠した『大阪餃子専門店 よしこ』です。お母さんの昭和の古い写真を店内に飾るなど面白おかしく演出していて、これを見ると母親を思い出す、なんていうお客様もいるんですよ。
はじめは『勝手に名前を使って!』と怒っていたお母さんも、裏では知り合いに餃子を贈って喜んでくれていて。最近ではお客様の声を拾って味の意見までしてくれるんですよ」
「親孝行したい」という強い想いとやる気のある社員なら同様の出店が可能で、近々都内に「みえこ」が開店予定だそう!売り上げの1%が“お母さん”に支払われる「仕送り」の仕組みも確立されているんです。
「母親の次は社員です。『海外で働きたい』『美容の仕事をしたい』といった社員の希望を叶える形で、現在の多角的な事業が生まれました。役員会議でも報告事項は10分で終わらせ、互いの知恵を引き出し合う『ワクワクする議論』に大半の時間を使っています」

「あなたが最近、涙したことは何ですか?」
人を大切にし、自ら道を切り拓く風土を持つ同社。採用の場ではどんな点を見ているのでしょうか。
「新卒採用の面接では、最後に必ず2つの質問をします。1つ目は『世界最後の日に会いたい3人は誰ですか』。ほとんどの人が家族を挙げ、理由を語るうちに8割ほどの人が涙を流します。
2つ目は『最近泣いたシチュエーションは?』。映画や本に感動した話など様々です。
身近な人への感謝と豊かな感受性。何かに心を動かされて涙を流せる人に悪い人はいませんし、根底に感謝がある人は軸がしっかりしています」
まとめ
身近な人への感謝や、何かに心を動かされて流す涙。
一見ユニークな面接の質問には、FTG Companyの「人を大切にする」という姿勢がぎゅっと詰まっていました。
どんなに素晴らしい制度があっても、そこに「人を喜ばせたい」「一緒にワクワクしたい」という想いがなければ、きっと形だけで終わってしまうはず。
社員一人ひとりが自分で決めて楽しんで働くからこそ、15年連続増収増益という強い組織ができあがるんですね。
人を主役にして輝かせるこの会社から、次はどんなワクワクが飛び出すのか、今からとても楽しみです!
| Information | 株式会社FTG Company https://ftg-company.com/
*代表者:代表取締役社長 COO/森川 誠 代表取締役会長 CEO/李 純哲 代表取締役副会長 CVO/李 純峯 *設立:2010年3月19日 *本社所在地:〒153-0061 東京都目黒区中目黒3-6-1 千陽アポロンビル4F 2014年 肉フェスにて販売実績1位を獲得 2015年 ロケ弁グランプリで王者に 2021年 「働きがいのある会社」ランキング中規模10位(飲食部門1位)、若手部門5位 アジア地域「Best Workplaces」で36位にランクイン 2022年 日本SDGs協会より「SDGs認定企業」として認められる 2025年 「働きがいのある会社」として5年連続の認定、同ランキングの中規模部門で25位を記録 2026年 「働きがいのある会社」として6年連続の認定 |
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セッキ―
ライタープロフィール
2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。いつかはインタビューされる側になりたい!
セッキ―
ライタープロフィール
2014年入社、当社で初めてライターに挑戦。キャリアのスタートは銀行員、その後リクルートグループ、大手税理士法人、スポーツアパレルなど複数の事業会社で管理部門、企画部門、秘書などを経験しながらカルチャーショックのシャワーを浴びまくる。2度の高齢出産を経て復職し、現在家事・育児・リモートワークに奮闘する毎日。無類のコーヒー好きで趣味はハンドメイド。整理収納アドバイザー(準一級)、防災士。いつかはインタビューされる側になりたい!
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