2016.04.18
オフィスにプロの施術師が出張してくれるサービス【オフィスdeリラックス】で注目されている株式会社イーヤス
2016年1月31日放送の「がっちりマンデー!!」にも紹介されている会社です。
その代表取締役の遠藤氏に、成功の秘密についてお伺いしました。
―まずはイーヤスを起業されるまでのご経歴について教えてください。
大学卒業後に、東証一部上場企業にて5年間法人営業を行っていました。
福利厚生向けのホテル会員権や人間ドックの会員権を扱っていました。
150社を超える企業に販売し、成績はよかったと思います。
―転職を考えたきっかけはなんですか。
人間ドックの会員権の営業をしているうちに、私自身が子供時代に大病を患って4ヶ月間学校に行けなかったことから、自分は「健康」に対して強い関心を持っていたことを思い出しました。
そこで「健康」に関わりのある企業で働きたいと思い、転職することにしました。
転職活動を行っている中、自分の周りに「肩こり・腰痛」の人が多いということに気づきました。
私は肩こり・腰痛がまったくなかったのですが、話を聞いていると苦しんでいる人が多い。
今後、起業も考えたときに自分の進む道はここかなと思い、27歳で会社を退社して、整体師・スポーツトレーナーの資格を取り、リラクゼーション店舗で修行を始めました。
その店舗で6年半間働いた後、2007年に34歳で独立し、株式会社イーヤスを立ち上げました。
―起業時から会社向けのマッサージサービスを考えていたのですか。
はい。
修行先の店舗で、施術を行っていたお客様から「自分の会社でマッサージをしてくれるサービスがあればいいのに」と冗談交じりに言われたのがきっかけです。
起業は10年前になりますが、その頃、日本にはオフィスにマッサージ師の派遣を行っているような会社は2社程度しか見つけられませんでした。
ただ、海外に目を向けると、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどでは、会社へのマッサージ師の派遣は一般的になってきているということが分かりました。
日本でも働き方は欧米化していくという風に思っていましたので、このサービスは需要がある!と確信していました。
それがきっかけで、職場へ出張し働く人たちの心身のメンテナンスをするべく、企業専門出張リラクゼーションサービス「オフィスdeリラックス」のサービスを考え、起業をすることにしました。
―すぐに軌道に乗ったのですか。
今まで世の中にないサービスということで、すぐにはうまくいかないだろうと思っていたので、まずは食べていくために自宅でリラクゼーション店舗を開業しました。
そこに来てくれていたとある社長さんから、うちの会社でと話を貰ったのが成約第一号です。
施術の際に「会社に出張してリラクゼーションサービスを提供している」ということを話をしたことで興味を持っていただきました。
起業してから、3か月後の話です。
2件目は、前職の会社員時代のお客様からお話しをいただきました。
3件目は、企業展のイベントに出展した際に来てくれたお客様。
9ヶ月で3社のお客様ができました。
その3社は9年経った今でもサービスを継続していただいています。
当時は、マッサージというのは自分の時間で行うもの。会社でお金を出すものではないという価値観を持っておられる方が多く、なかなか受け入れてもらえないことも多かったのですが、
ただ、9年間続けている中で、IT系の若い会社経営者の方も増えてきました。
彼らは、社員が「健康」でいることが会社の財産と考えておられる方も多く、健康を崩して休みに入ってしまう前に、少しでもその予防につながるのであれば「オフィスdeリラックス」のサービスは必要な投資だとして見ていただくことも増えています。
また、世の中的にも、企業側が社員の「健康状態」や「ストレス状態」を気にする必要が出てきていることもきっかけの一つだとは思います。
―社員への投資とのことですが、マッサージに掛かるお金はどうなっているんでしょうか。
導入いただいている会社の8割が全額会社負担になっています。
残り2割が、福利厚生としての公平性を期すという意味合いで、一部会社負担とし利用者に300円とか500円の負担をされています。
―マッサージを行っている時間帯はいつ頃が多いのですか。
週1回または隔週で平日の14時~17時くらいの間で施術を行うことが多いです。
1人につき、15~20分くらいで行っているところがほとんどです。
昼寝をした方が仕事の効率が上がるという話もありますが、我々もマッサージを受けた方が気分を変えて、残りの就業時間も効率あげて頑張っていただきたいと思っています。
―訪問した際に人が来ない時間とかあったりしないのでしょうか。
これまで、導入いただいているすべての企業様で予約率は100%を実現して、会社様によっては、キャンセル待ちがある状態になっています。
枠が空いていて、それを埋める為に担当者の方が動くというのは、担当者の方への余計な業務負担を掛けることになりますのでそこはできるだけ発生させないようにしています。
―どうしたらそんなにうまくいくのですか。
お伺い先の社員の方の人数は限られているので、一度施術を受けた人にまた受けたいと思ってもらうことが重要です。
そのため、一人ひとりのカルテも用意し、受けてくれた方に対してベストな施術ができるようにしています。
ただ、技術面も大事なのですが、何よりも大事にしているのは、スタッフの社会人としての常識・マナー・コミュニケーション能力を含めた「人間力」だと考えています。
この人は信頼できないなと思うような方から施術を受けても、安心して身を任せられないと思っています。
大体、施術は15~20分の場合が多いですが、1回1回が勝負!すべての方を自分のファンにするようにと常にスタッフには伝えています。
―社員採用教育も大変そうですね。
そうですね。当社はかなり採用にこだわっています。
毎月5名程度の応募がありますが、1人も採用しないということの方が多いです。
常に人を増やしたいと考えてはいるのですが、一方で現在のクオリティを落とせない。その為、採用率はものすごく低い状態になってしまっています。
―マッサージをする人によってクオリティの差は大きいのでしょうか。
大きいです。
まず、施術のスキルとしては、ある程度の経験を重ねていくと、施術を受けられている方が、肉体的に疲れているのか、精神的に疲れているのか、もしかしたら内臓が弱っているのかなど予測できる状態になってきます。
それが分かることで、最適な施術方法も異なってきます。
また、精神的に疲れている方の場合は施術をするだけではなく、悩んでいることなどを吐き出させてあげることで心が楽になる傾向があります。
悩みを吐き出してもらう為には、コミュニケーションスキルが高くないとできません。
このサービスを行う際に、マッサージ店にリサーチを兼ねて数多くいきましたが、施術スキルとコミュニケーションスキルの高い人は滅多にいませんでした。
両方高い稀有な人材を確保できていることが、当社の強みです。
―そういえば、「がっちりマンデー!!」で紹介されていましたが、どうやって決まったのですか。
テレビ局側がオフィス向けのサービスをネットで調べられていたようで、その中で当社を知っていただいたようです。
他にも同業の会社も調べられていたようなのですが、一番しっかりしている会社だと判断いただけたようです。
―今後の展望についてお伺いさせてください。
47都道府県すべてに、【オフィスdeリラックス】を導入したいと考えています。
今は、東京、大阪、名古屋で展開をしているのでまだまだ先は長いですが頑張っていきたいと思います。
また、オフィス内で早朝や定時後の時間を利用したヨガやエクササイズも実施しています。
引き続き、働く人の「健康」の為に取り組んでいきます。
プロフィール | 遠藤基平(えんどう・もとひら) 株式会社イーヤス/代表取締役 大学卒業後、東証一部上場企業にて、5年間福利厚生向けサービスの営業に従事 27歳の時に転職をして、マッサージ業界に参加。2007年、34歳で株式会社イーヤスを設立し、現在に至る。 |
---|
オフィスの日常運営におけるニーズやオフィスの構築・移転・改修に関するご相談、お問い合わせに、経験豊富なスタッフがお答えいたします。お問い合わせ・資料請求はお気軽にどうぞ。